最近、「やせるお茶」や「食べるお茶」などが話題になり、ちょっとした“お茶ブーム”です。特別なお茶ではなく、何気なく毎日飲んでいるお茶の中にも、心と身体を元気にしてくれるさまざまな成分がたっぷり含まれています。お茶は身体に良いとは周知の通りですが、代表的な成分を挙げてみました。
◎お酒やタバコ好きな方、美肌に『ビタミンC』
お茶にはビタミン類が豊富に含まれています。ビタミンCは紫外線の心配を軽減し、皮膚を健康に保つ働きがあります。また、お茶は、アルコールやニコチンで破壊されるビタミンCを補充します。鎌倉時代、栄西禅師が将軍・源実朝の二日酔いを一服の抹茶で治した逸話は有名です。その他、ビタミンCが減ると疲労や風邪の心配がありますので、ビタミンCたっぷりのお茶は心強いですね。
◎甘党や高血圧の方に『ビタミンP』
「ビタミンP」とはあまり聞き慣れない名前ですが、すぐれた効用を持つビタミンで、糖分の代謝をうながす効果があります。また、ビタミンCの働きを助け、血管を強くし血液の浸透圧を正常に保つため、高血圧・動脈硬化が心配な方に効果的です。
◎疲労や食欲不振を回復する『カフェイン』
お茶に含まれるカフェインは、疲労回復のほか、覚醒効果、強心作用、利尿作用などの優れた働きがあります。昔の修行僧は、座禅中の幻覚(精神的ストレス)を防ぐためにお茶を欠かさなかったと言われています。なにより、お茶を楽しみながら過ごすひとときは心にも潤いをもたらしてくれますよね。ストレスの多い現代人にお茶は大切な味方なのです。
◎虫歯や口臭予防に『タンニン』
江戸時代には解毒剤としても使われていたお茶。渋みのもとであるタンニンには、殺菌作用があり、口の中をさっぱりと清潔に保ちます。つわりで歯みがきができない妊婦さんも、食後にお茶で口をゆすぐと、さっぱりしますよ。
◎ガンや成人病の予防に役立つ『カテキン』
最近注目を集めているのが、このカテキンです。なんといっても、お茶には15%前後という多量のカテキンが含まれています。日本人の三大疾病やアレルギーが気になるかた、生活習慣を改善していきいきした毎日を送りたいかたにピッタリです。
今まで一般的に知られてきたお茶の効用が、現在では科学的にも実証されて注目を集めています。お茶を飲む「おいしい習慣」で、さわやかな毎日をお送りください。