まず、磁器と陶器の違いはなんでしょう。
磁器・・・「石もの」と呼ばれ、材料は岩石です。陶石を砕いた石粉を焼成します。
陶器・・・「土もの」と呼ばれ、材料は土です。陶土(粘土)を焼成して作ります。
磁器の急須は材料が石粉なので、組織がたいへん細かいうえ、1300度と非常に高い温度で焼くため、表面がしっかりと焼きしめられています。
そのため、表面がつるつるしていて、香りや成分が吸着しにくく、お茶の味をそのまま出せます。
急須に香りがつかないので、紅茶やハーブティーなどにも使えますから、陶器の急須がひとつあれば、どんなお茶も楽しめます。
このあたりは、ガラス製の急須と同じですね。
一方、陶器は、材料が粘土なので素地の粒子が粗く、香りや成分がしみこみやすいという特徴があります。
そのため、雑味や渋みが取れ、角のないまろやかな味のお茶になります。
三重県科学技術振興センターで、アルミ製・ガラス製・磁器製・陶器製の急須でお茶を入れ、渋み強度を調べるという実験をしたところ、陶器製の急須がいちばん、渋み強度が低い=まろやかという結果が出たそうです。
陶器の急須は、日本茶だけに使用し、洗うときは洗剤を使わずにすすぐだけにしていると、どんどんお茶がまろやかになっていくといいます。ぜひ試してみてください。
小野園では、陶器製の深蒸し茶専用急須『柏陽』と『雲仙』をおすすめしております。
ご自分だけの急須を育ててみませんか。
耐熱ガラス製『茶茶急須(丸)450ml』もあります。