抹茶のパッケージには、「石臼で挽きました」という言葉が添えられていることが多いですね。
抹茶とは、茶葉を挽いて10ミクロンぐらいの細かい粉にしたものです。
上質のものでは5ミクロンにまでなります。
食塩が平均400ミクロン、片栗粉が20から70ミクロン、小麦粉が30から60ミクロンぐらいですので、抹茶がいかに細かいかおわかりいただけると思います。
抹茶は、ここまで細かくして初めて、あのなめらかさや深い味わい、鮮やかな色み、たてたときのまろやかな泡などが楽しめるというわけです。
粒の大きさにムラがあると、なめらかな抹茶にはなりません。
また、モノをこすると摩擦熱が発生しますが、抹茶の場合、摩擦熱が発生すると香りや風味が飛んでしまいます。
ミキサーやミルなど機械の高速回転を利用すれば短時間で抹茶がつくれますが、粒がそろいませんし、熱もどうしても発生してしまいます。
石臼には、「重いのでまんべんなく挽くことができて、粒がそろう」「石でゆっくり挽くので熱が発生しにくい」という利点があります。
石臼で挽くのは、時間も手間もかかる大変な作業ですが、人の手で丁寧に挽くことで、良い抹茶が得られるのですね。
味・香り・色・泡と、私たちが五感で抹茶を楽しめるのは、「石臼ならでは」の恵みなのでした。
小野園では、上質の石臼挽き抹茶を使った「抹茶マフィン」の常時販売を始めました。
ぜいたくな石臼挽き抹茶の味わいをいかした、おいしいお菓子をお楽しみください。