お茶にまつわるこんな噂。皆さん聞いた事はありませんか? その全てが根拠あるものとは限りません。たとえば・・・
「薬はお茶で絶対に飲むな」?
これは良く聞きますね。厳密にいうと「薬をお茶で飲んではいけない」のではなく、「飲まない方が良い」のです。貧血症の治療のために使われる鉄剤は、お茶の成分(タンニン)によってその効力を奪われてしまうので、避けたほうが良いでしょう。中枢神経の働きに作用する薬も、お茶の成分(カフェイン)がその効果を抑えたり、逆に効き過ぎたりするという弊害をもたらす可能性があります。すべての薬にあてはまるわけではありませんが、薬とお茶の相性をその都度調べるわけにもいきませんから、ぬるま湯が水で服用するのが一番安全というわけです。
「お茶を飲むと肌が黒くなる」?
似たような言葉に「茶を飲むと早く歳をとる」「茶を飲むと目が悪くなる」があります。いずれも昔の人が使った、貴重な茶をたくさん飲ませないための方便です。全く根拠のないことで、むしろお茶に含まれるビタミン類には、肌をすこやかに保つ働きがありますから、健康で美しくなりたいかたは積極的にお茶を飲むべきでしょう。
「宵越しのお茶は飲むな」?
「宵越し」とは一晩たつこと。茶は淹れたてでおいしいうちに飲めという意味ですが、香味が落ちるだけでなく、健康にもよくありません。お茶の成分(カテキン)が強く効きすぎるようになり、胃液の分泌を妨げ、消化不良の原因にも。夏などは衛生面でも心配です。急須で長時間茶葉が浸ったままのお茶は飲まないようにしましょう。
「酔いざめのお茶」?
お茶はこの言葉の通り、二日酔いの強い味方です。お茶に含まれるカフェインはアルコールの分解を促し、豊富なビタミンCは肝臓の運動を活発にしてくれます。なによりもお茶を飲むとボーっとした頭もスッキリしますよね。ゆえに、お茶は二日酔いの切り札と呼ばれているのです。
お茶がたくさんのうわさ話のタネになるのは、昔から私たちの暮らしの中でとっても身近な存在だからこそ。今回ご紹介したうわさ話、お茶を飲みながら話のタネにしてみたらいかがですか?