毎年4月8日に行われる仏教行事「灌仏会(かんぶつえ)」は、おしゃか様の誕生を祝うもので、「花祭り」とも呼ばれます(旧暦で行う地域もあります)。
花祭りでは、おしゃか様の誕生の像に甘茶をかけたり、参列者に甘茶がふるまわれたりします。
この甘茶は、厳密には「茶」ではありません。
日本茶や中国茶、紅茶はすべて、ツバキ科の「チャノキ」からつくられます。発酵させる時間が違うだけです。
(詳しくは「緑茶・紅茶・ウーロン茶の分かれ目」をご覧ください)。
甘茶のように、名前に「茶」がついているけれども、チャノキが原料ではない飲み物は「茶外茶」と呼ばれます。
ほかには、身近なところでは、麦茶、そば茶、桜茶、ハーブティーなどが「茶外茶」に当たります。
甘茶の原料は「アマチャ」の木です。若葉をつんで、蒸して、もんで、乾燥させて作ります。作り方は日本茶や中国茶、紅茶と同じですね。
麦茶は大麦を、そば茶はそばの実を炒って作ります。
桜茶は、桜の花を塩漬けにしたもの。
ハーブティーは、ミントやカモミール、レモングラスなど香りの高いハーブの葉を、つんですぐ生のまま、あるいは乾燥させてから、煮出して飲むものです。
日本茶・中国茶・紅茶・茶外茶、どれもみな、「飲むとホッとする」「いろいろな料理に合う」「カロリーゼロあるいは低カロリー」などなど、さまざまな共通点がありますが、一番の共通点はやっぱり、
「好きな人と一緒に飲む時間が楽しい」
というところでしょうか。
お茶がつなぐ人の心や、癒しのひとときを、小野園もお手伝いいたします。