10月31日は「日本茶の日」です。
1192年10月31日にあたる日に、臨済宗の開祖・栄西(えいざい)が、中国・宋からお茶の樹のタネを持ち帰ったとされることから、この日が「日本茶の日」と言われています。
栄西は宋に留学した際、お茶を飲んでその効能を知り、帰国の際に種子を持ち帰り、茶の普及につとめました。我が国の「茶祖」としても知られています(注1)。
また、1587年10月1日に豊臣秀吉が大茶会を開いたことから、大手飲料メーカーが10月1日を「日本茶の日」と制定しています。
さらに、ご当地の「お茶の日」もあります。
静岡市は、静岡茶の祖とわれる聖一国師(しょういちこくし)の誕生日である11月1日を静岡市「お茶の日」と定めています(注2)。
鹿児島県は11月23日を「お茶一杯の日」とし、県内各地でお茶にまつわるイベントを開催しています(注3)。
このように、「日本茶の日」「お茶の日」はたくさんあるんですよ。
また、10月1日は「コーヒーの日」(社団法人全日本コーヒー協会が制定)、11月1日は「紅茶の日」(日本紅茶協会が制定)です(注4)。
おもしろいのは、10月31日の「日本茶の日」だけ、誰が、いつ、制定したのか、分からないことです。
まるで昔話やわらべ歌のように、誰が作ったのか、いつからあるのか分からないけれども、存在することが当然のように思われているのでしょう。
私たちにとって、お茶の存在自体が自然で当然であるのと同じですね。
注1)開山栄西禅師 – 建仁寺
注2)11月1日は静岡市「お茶の日」(お茶の日記念事業) – 静岡市
注3)【かごしまの食】(鹿児島市)11月23日は「お茶一杯の日」です!
注4)茶ガイド – 全国茶生産団体連合会・全国茶主産府県農協連連絡協議会