薬を飲むとき、お茶や牛乳は避けたほうがいいと言われたことがありませんか?
これには理由があって、お茶はタンニンやカフェインが、牛乳はカルシウムや脂肪分が、薬の成分に影響するためです(注1)。
ただし、タンニンについては、最近の調査で、水で薬を飲んだときとお茶で飲んだときの差があまりないことが分かってきました。濃いお茶でなければ、そんなに神経質になる必要もないそうです(注2)。タンニンはお茶の渋みの成分ですので、ペットボトルのお茶で薬を飲むときは、渋みや濃さに気を付けて選んでください。
一方カフェインは、そもそも薬に含まれていることもありますので、そこにお茶に含まれるカフェインが加わると、カフェインのとり過ぎになるおそれがあります。また、喘息の薬や抗菌剤の中には、カフェインの作用を強めるものがあり、頭痛や不眠を引き起こすおそれがあります(注3)。
カフェインが多く含まれるのは、玉露や抹茶です。
カフェインが少ない、または含まれないお茶は、ほうじ茶・玄米茶・番茶・麦茶です。
食後にお茶を飲む習慣があるから薬もそのときに一緒に飲めればいいんだけど、という人も少なくないと思いますが、薬は、水または白湯で飲むものとして作られているので、そのように飲むのが一番です。
そのほか、ミネラルウォーター(硬水)、グレープフルーツジュース、コーヒー、紅茶、青汁、アルコールなども、薬の服用には向いていないとされています(注4)。
仕事で外食が多いなど、水以外の飲み物で薬を飲む可能性が大きい人は、飲み合わせについて、薬剤師さんに質問してください。
注1)お薬の飲み合わせ – 草加市 薬剤師会
注2)薬をお茶で飲んでも大丈夫?? – 関西ろうさい病院
注3)注4)くすりのQ&A – 日本赤十字社 福井赤十字病院
注4)お薬と相性の悪い飲み物・食べ物 – 社会医療法人 製鉄記念八幡病院