小野園では、若女将が中心となって、園や学校などで、「こども日本茶教室」や「親子日本茶教室」を開催しています。
この活動を始めて、2018年ではや14年目となりました。訪問先も少しずつ増えています。
実は、このような活動を、いまや農林水産省などが後押ししているのです。
2011年4月22日に「お茶の振興に関する法律」が公布・施行されました。その法律で、農林水産大臣は、お茶の振興に関する基本方針を策定することが定められています。 そこで「茶業及びお茶の文化の振興に関する基本方針」が翌2012年3月に策定されました。
基本方針では、お茶の需要の拡大や茶業の振興、品質の向上などはもちろん、お茶の文化の振興についても定められており、そのなかに、「お茶を活用した食育の推進」という項目があるのです。
子どもたちが、お茶のおいしい淹れ方や楽しみ方を学ぶことで、食文化の理解につながり、また、その子どもたちが将来、お茶の文化を継承していくという考えです。
そのため、子どもを対象とする参加型イベントなど、お茶の普及活動を推進すること、お茶の普及活動を行っている団体等との官民連携で効果的な食育活動を推進することが、同方針に明記されました。
一方、2005年に「食育基本法」が制定されて以来、学校での食育の重要性が広く認識され、学習指導要領でも改訂を重ねるごとに記述が充実しています。
文部科学省が学校向けに作成した食育の手引書では、家庭や地域と連携し、地域の特色に合わせた食育を推進しています。
つまり、小野園の日本茶教室は、農林水産省の「お茶を活用した食育」と、文部科学省の「地域と連携した食育」の双方を満たしているということで、とても嬉しく思っています。
子どもたちに、地元のおいしいお茶を知ってほしいという気持ちで始めた小野園の日本茶教室。これからも、たくさんの子どもたちや、ボランティアでお手伝いに来てくださる保護者の方々との出会いを大切に、心を込めて展開していきたいと思います。