創業100年・深むし茶の小野園は、静岡県東部の御殿場市にあります。
小野園の周辺には観光名所がいっぱい!
今回は、小野園本店の隣にある、新橋浅間神社と、富士山・浅間信仰についてご紹介します。
浅間神社のはじまり
古来、富士山は聖なる山として信仰の対象となっていました。
しかし、富士山は時に大噴火をいたします。ひとたび噴火すると、ふもとの住民は住み慣れた土地を離れてほうぼうへ避難し、栄えた集落はなくなってしまいます。そこで、富士を鎮めるため、浅間(あさま)大神をおまつりする浅間大社(静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社)が生まれました。
ちなみに、「アサマ」とは「火の山」を意味する古語で、のちに「浅間」という漢字をあてたそうです。群馬県にはそのものズバリ、「浅間山(あさまやま)」という活火山がありますね。こちらの浅間神社では、あてた漢字を「センゲン」と音読するようになったと思われます。
さて、富士山参りは奈良・平安の時代から貴族たちの間で広く行われ、鎌倉・室町時代以降は庶民の間でも大流行しました。富士詣と並行して浅間信仰も広まり、静岡県内のみならず関東一帯に「浅間神社」と名のつく神社がたくさん作られていったのです。
どの浅間神社も、富士山が見えるところにあると言われています。今は高層ビルに囲まれている東京都内の浅間神社でも、当時は富士山が見えたのかもしれません。
新橋浅間神社の境内には
さて、小野園本店のすぐ隣にあるのが「新橋浅間神社(にいばし・せんげんじんじゃ)」です。富士詣の際、富士山より西から来る参拝客は、富士山本宮浅間大社より登り、東からの参拝客は、小野園隣の新橋浅間神社から登りました。
新橋浅間神社には、富士登山を記録する石碑も残っております。
浅間神社の主祭神は、どこでも「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」です。富士山の噴火を鎮めるためにまつられたことからもお分かりのとおり、水の神様です。(その他、安産や子育ての神様でもあります)。
小野園隣の新橋浅間神社の境内には、地下85メートルからの湧水があり、「木の花名水(このはなめいすい)」と名づけられました。この水を汲みに来る人が後を絶ちません。
御殿場にお越しの際は、小野園でお求めになったお茶を、木の花名水で淹れてみてはいかがでしょう?!
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浅間神社がいっぱい
小野園周辺には、新橋浅間神社以外にも、「浅間」と名のつく神社が数多くございます。たいへん立派な鳥居と社殿を持つ駒門浅間神社、境内に巨大な杉の古木がある永塚浅間神社、周囲の人家や農地に溶け込んだ静かな北久原浅間神社など、さまざまです。
富士山・浅間信仰に思いをはせながら、たくさんめぐってみてください。どこに立つと富士山が見えるのか、各神社でお探しになるのも、一興ですよ。